有田焼柿右衛門様式を代表する小畑裕司 仁窯

仁窯の当主、小畑裕司の肖像職人・窯元・会社

近年、数ある有田の窯元の中でもとりわけ注目が集まっているのが、仁窯です。仁窯は、陶芸家の小畑裕司が当主をつとめる窯であり、濁手と呼ばれる乳白色の磁肌をベースに余白の美と繊細な色絵を特徴とする有田焼の一派である柿右衛門様式を踏襲しています。日本の皇室にも作品を献上しており、名実と共に有田焼を代表する名匠と言えます。

伝統感覚を踏襲したモダンな有田焼

仁窯の歴史を担う小畑裕司は、伝統的な様式を生かしながら現代のセンスに通じる作品の数々を発表しています。有田焼は、ここ数年は様々なメディアでも盛んに取り上げられます。海外の王室関係者の間でも日本の有田焼は人気が高く、これからの有田焼柿右衛門様式を担う仁窯にも自然に熱い視線が集まります。

柿右衛門様式の湯呑碗の画像

柿右衛門様式の名匠

有田焼にはいくつかのスタイルがありますが、仁窯が踏襲する柿右衛門様式は赤絵付けと呼ばれる手法を用いるのが特徴です。柔らかなホワイトが絵付けのバッグに配されますので、デザインが一層華やかに浮かび上がります。マイセンなどの西洋の磁器を彷彿させることから、柿右衛門様式は海外では特に人気が高い有田焼のスタイルです。小畑裕司はこの世界で数々の実績を上げており、今後も仁窯には大きな期待が寄せられています。

柿右衛門様式の歴史

日本では、縄文時代から陶器は存在していたのですが、磁器はかなり後になってから作られるようになりました。豊臣秀吉の朝鮮征伐で連れてこられた陶工によって、陶磁器製造技術が伝えられ、江戸時代になってから製造されるようになったという歴史があります。そして登場したのが、伊万里(有田)の陶工・酒井田柿右衛門というわけです。以降、酒井田柿右衛門という名前は代々受け継がれ、柿右衛門様窯の磁器は工房で分業作用によって作り続けられています。

ちなみに、日本から輸出された磁器のみならず、ヨーロッパで作られた陶磁器の形式も含めて柿右衛門様式と呼ばれています。世界中にコレクターが多い有田焼の柿右衛門様式なのですが、17世紀半ば以降ヨーロッパに輸出されるようになりました。18世紀の初めになってから、ドイツのマイセン窯やオランダのデルフト窯では、柿右衛門様式の陶磁器の模倣品の製造が流行しました。世界を代表する名窯に柿右衛門様式は多大な影響を及ぼしてきました。

世界に影響を与えた柿右衛門様式の魅力

柿右衛門様式とは、初代酒井田柿右衛門が江戸時代に肥前国(現在の佐賀県)で始めた有田焼の磁器が、17世紀半ば以降ヨーロッパに輸出されるようになり、輸出された有田焼の色絵磁器のことを指します。そのほか有田焼には、鍋島様式や古九谷様式などが存在しています。柿右衛門様式は、花鳥図が題材として取り上げられることが多く、器の口縁には「口銹(くちさび)」と呼ばれる銹釉が施されている磁器が多いという特徴があります。「岩梅に鳥」「もみじに鹿」「竹に虎」「粟に鶉」などが典型的な絵柄となります。

柿右衛門様式の特徴については、美しい赤絵と「濁手素地(にごしでそじ)」と呼ばれる乳白色の素地が代表的な特徴となります。柔らかく温かみを感じる乳白色の素地は、柿右衛門様式の赤絵にもっとも調和する素地となっています。前述しました濁手については、柿右衛門様式の磁気の乳白色の素地のことを指します。従来の磁器の素地は青みがかった白色であるのに対して、濁手素地は純白であるというのが特徴となります。

柿右衛門様式と小畑裕司

柿右衛門様式の磁器は、実は酒井田柿右衛門が一人で成形から絵付け、焼成までを行なっているわけではありません。柿右衛門が一人で作品を仕上げていると思っている人も多いのですが、初代の頃から一人で制作していたわけではありません。成形、焼形、絵付けなど、それぞれのプロセスごとに熟練の職人が担当する分業制で作品が完成します。
 柿右衛門様式の有田焼の陶芸家として名高い人物こそ小畑裕司です。彼の柿右衛門様式の磁器は、ロクロの成形から焼形、絵付けまでの全工程を一人で行っています。前述しましたように、通常であれば分業作業となるプロセスを一人で行ってるというのが最大の特徴の陶芸家です。
 また、小畑裕司作の柿右衛門様式は、赤絵で色付けを行なうのではなく、正円子(しょうえんじ)というピンク色の絵の具を用いて色付けを行なっています。色絵の中心は、伝統的な絵柄ではなく桜となっています。基本をベースにしながらも、オリジナリティー溢れる柿右衛門様式の磁器を創り出しています。

小畑裕司の作風と世界観

小畑裕司の色絵の特徴とはなんなのか、色彩の濃淡を使い分ける技術の高さ、極めて繊細なデザインにあるといえるでしょう。 透明感のある乳白色の素地に描かれるのは、桜や紅葉などの植物を始め、日本古来の吉祥文様の数々です。うさぎや魚、鳥などをモチーフにした遊び心あふれる作品も多く、若い世代の方にも喜ばれるデザインに仕上がっています。アイテムの種類が豊富なのも、小畑裕司作品の魅力です。小畑裕司の作品のなかでも代表と言える桜の作品ではその技術の高さが強く感じられます。作品全体に広がる桜は日本人の心を表すものとして心に響き、その一つ一つが高い技術で丁寧につくられているのです。日本の伝統工芸というのはこの高い技術に裏付けられた美しさが魅力だといえるでしょう、それを象徴するといっても過言ではないこの美しさは日本の伝統工芸を知るならまず知っておきたい作品たちです。小畑裕司の作品はもちろん桜だけではありません。他の植物や魚の絵もとても魅力的である作品たちです。これらも鮮やかな色彩で今にも動き出しそうなほど生生しい写実的な絵です。しかし、一見写実的な中にも時折かいま見える小畑作品の特徴、たとえば本物とは少し違った色彩で描かれていたりなどの小畑裕司ならではの良さも感じられます。

世界に1つだけの陶磁器

小畑裕司作品を初めて目にしたときに感じるのは「他とは違う」ということです。では小畑裕司作品は何が他と違うのか、小畑裕司作品の圧倒性とは何なのかについて考えるとやはり全ての質が高いということではないでしょうか。例えば色彩だけ、細やかさだけなら上はあるかもしれませんが、小畑裕司作品には全ての技術においてとても高い水準であることが小畑裕司作品の圧倒性や小畑裕司作品を持つ価値を生み出しているのです。手に取ってみると筆遣いや色の鮮やかさが他よりもレベルの高いものであることが実感でき、またこの感情は実際に手に取らないとわからないことでしょう。この圧倒性は、全ての作業を一人でこなす職人の魂やそれにかける思いが伝わってくるがゆえに感動するのではないでしょうか。このように小畑裕司の作品には他の作品よりも魂の乗った気迫ある作品が繊細で細やかな造形で磨き上げられた技術力とともに感じれるのが最大の魅力であり、小畑裕司作品ならではのよさなのです。

まとめ

有田焼400年の色絵の歴史を継ぐ、小畑裕司氏の名品は下記URLよりお買い求めいただけます。

小畑裕司・仁窯の通販:有田焼柿右衛門様式の名匠

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