ドイツの名窯 フッチェンロイターの歴史と特徴

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 ドイツの名窯、フッチェンロイターをご存じですか?ドイツの有名な陶磁器のメーカーですが、今からこのメーカーの歴史と特徴について説明します。フッチェンロイターは1814年にカルル・フッチェンロイターさんによって創業されたドイツの陶磁器メーカーです。

職人気質の創業者

 この方の父親が陶磁器の絵付けの工場を経営しており、この父親の影響もあってか陶磁器に小さい頃から触れていました。この陶磁器を原材料から作りたいと思い、バイエルン地方で白磁の原料となるカオリンを発見しました。そこで、この場所に工房を開き、陶磁器の制作や研究をスタートさせました。ですが、バイエルン地方には別のライバルとなる陶磁器の工場が創業されており、当時の政府がなかなかこの新たに開いた小さな工房がこの工場のライバルとなるとして存在を認めてくれませんでした。

バイエルン王と開窯

 しかしながら、フッチェンロイターは当時のバイエルン王に開窯と言う強い自分の意志を持ち、懇願し、ようやく政府も認めたことにより、許可がおりました。こうしてこの工房で陶磁器を制作する作業に取りかかれるようになりました。

特徴

 この企業は創業した以来、伝統を重んじ、人の手で陶磁器を作ると言うことをとても重視してきました。そのため、機械を使うよりも人の手で1つ1つ製品を作っていると言うことが特徴です。また、この人の手で作ることはどんな機械で作るよりも大切で、価値のあるものだと言うことがモットーになっている企業です。そのため、絵付けの作業は今も変わらず、手作業で行うと言うことにこだわりを持っています。

ライオンマーク

 この企業のロゴには、当時の王に最高の品質を誓って開窯に至った歴史をたくさんの人たちに伝えるためにバイエルン地方のシンボルであるライオンのマークがあるのも特徴です。また、この企業が制作した製品には透き通るような純白の素材や生地が特徴であるのも有名です。このような純白の白であることによって、絵付けをするときに色が自然と馴染んでいくことにより、他の製品よりもとても鮮やかできれいな製品として仕上げることができます。ヨーロッパのクラシックモダンな雰囲気を表現したこの企業の製品は世界中の誰が見てもきれいなものであり、思わず手に取ってみたくなるものです。

ブルーの質感

 この企業の商品で特に特徴がある商品はブルーの色合いの製品です。このブルーの色合いには縁起の良い色合いと言う意味があり、そのことからブルーの色合いの製品が多いです。このような、絵付けの方法は中国からのある器の色合いに感動をした絵付け師がその図案を真似して作ったことがきっかけです。この中国からの器にはザクロなどの中国でおめでたいと言われているものがたくさん描かれていました。このようにしてこの企業の絵付けの製品にはブルーを基調とした色合いで、ザクロなどのものがモチーフになった製品が多いと言う特徴があります。 このようにこの企業では設立する当時は大変困難な歴史がありましたが、今では当時と変わらないこだわりを持って、日々商品を作っています。

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