知ってるようで知らない!?陶器と磁器の違いについて

焼き物で出来た建物 有田焼のあんなことやこんなこと

焼き物、陶器、陶磁器。どれも聞いたことのある言葉だと思います。ただし、その中身や区分について事細かく応えられる人はなかなかいないのではないでしょうか。今回の記事では陶器と磁器の違いについて迫っていきます。

陶器とは何か?

陶磁器というものは陶器と磁器の総称であり、大きく分けると陶器と磁器に二分することができます。では一体どのような差があるのでしょうか?

陶器とは、分かりやすく表現すると土器と磁器の中間の器です。土器は主に原始時代から作られてきた器で、年度と水で練り固めた器を、焚火などの火でさらに焼き固めて作ります。このため焼成温度としては600~900度と低いのが特徴。このため陶磁器と比べると比重が軽めで、内部に気孔も多く残るため透水性があり水などを入れると隙間から流れることもあります。一方の陶器の焼成温度は1200~1300度と高くなり、一般的には器専用の登り窯で高温にすることで作ることができます。磁器との違いは焼成温度によるものも多く1350度以上で焼成します。やや低めの温度の磁器には吸水性がありますが、土器ほどの透水性がはありません。このため一般の飲み物などでの利用は問題ないというのが土器と比べると優れた特徴であるといえます。なお焼成温度イコール耐熱温度と考えてよく、かなり高温でも耐えることができます。強度は弱めで誤って落としてしまうと、たいていは割れてしまいます。このような陶器ですが、作り方はどのように行うのでしょうか。陶器の材料は、一般的に鉄分の少ない原料を作ります。長石や珪石・粘土の混ざったものを成形して作るのですが、磁器と比べるとガラス質の成分が少なめでこれが吸水効果を左右します。ガラス質が高めだと吸水性は無くなりますが、低めだと水をはじかないため吸水するようになります。一方でこの吸水性が悪いかというとそういうわけではありません。通常の食器などを使う場合は、磁器を使うほうが勝手が良いですが例えばそばつゆの「かえし」を作る場合は陶器の材料を使います。これは吸水する効果を利用して、かえしの中に含まれる余分な成分を吸着させ味をまろやかにする効果があるためとされています。また茶の湯や懐石の席でも、陶器の独特の風合いが料理や雰囲気を引き立てることから今でも愛用されているのです。このような違いから、様々な風合いの陶磁器を楽しむことができます。

磁器とは何か?

日常生活の中で焼き物の器をよく使っていることでしょう。これらの焼き物をよく見ると、異なる特徴のものがあることに気づきますか。 焼き物の中でも、あまり透明感のない分厚い器と、透明感のある薄目の器があるかと思います。透明感のない分厚い器の方が陶器と呼ばれるものであり、薄目の透明感のある方が磁器と呼ばれるものです。 磁器とは何なのだろうか。時期と陶器の違いは何だろうか。これには磁器の材料が関係しています。 どちらも粘土を使って作られるのは変わりませんが、粘土に含まれる長石と呼ばれる石の成分が多い場合に磁器を作ることが可能です。 長石はガラスの成分でもあり、高温で焼くと溶けてガラスのような質感を生み出します。もう一つ、珪石という成分も粘土には含まれており、これらが高温で解けて結びつくことにより固くしかし透明感のある質感が生まれ、水分を多く含む食品を取り扱っても染み出すことなく食器として使えるものになるのです。 しかし、陶器の方にも良い所はあります。こちらは分厚く作るためなかなか熱が伝わりにくく、しかし熱が逃げにくいという性質です。このため、鍋物を作るときに使う土鍋や湯飲み茶わんなどには磁器よりも陶器の方がよく使われます。 この2種類の焼き物には他にも特徴があります。それは焼く際の温度です。陶器は900度程度の温度で焼きますが、磁器の場合は1300度くらいの高温で焼きます。この温度差が焼き上がりの耐久性にも影響します。 またこれだけの高温で焼いているため、オーブンで加熱可能な250度程度ならば何の問題もなく使用することが出来ます。このため、磁器の耐熱温度を気にすることは日常生活の中ではありえないと言えるでしょう。 ここまで、磁器とは何か、磁器の材料や耐熱温度について見てきました。磁器がどれだけ手間をかけて作られているかが分かって頂けたのではないかと思います。これからも安心して磁器を使用して生活に彩りを与えて頂ければ良いのではないでしょうか。

陶器と磁器の原材料の違い

まず、原材料において陶器と磁器が大きく違う点があります。それは原料の粘土です。陶器はカオリン(カオリナイトを主成分とする陶土)を低温(800度から1250度)で焼成するのに対し、磁器は長石が主成分の磁土を高温で焼き上げることが特徴です。

天草陶石

熊本県天草郡下島西海岸一帯の地域で産出される、釉および素地のどちらにも使用される陶磁器原料になる陶石です。製品は、強く頑丈で濁りがなく美しく仕上がるのが特徴です。
有田の泉山陶石と熊本の天草陶石については、他の原料との配合をせずこの石だけで磁器が作れるという、世界的にも他に類を見ない、珍しい磁石です。良質な原料のため現在も国内のみならず海外にも搬出されています。国内では主に有田焼、波佐見焼、清水焼等の陶磁器の原料と高圧送電用のガイシに使用されています。有田焼はもともと有田町の泉山陶石を原料として作られていましたが、大正時代以降は天草陶石を主に使用しています。


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焼成する温度の違い

磁器を焼成する温度は焼き物の中で最も高温であり、おおよそ1200度から1400度で焼成。陶器は800~1250度で焼成します。陶器は主成分が粘土であり、磁器の主成分は陶石とされる石の粉末であり、耐火性が大きく異なることが原因です。

飛龍窯の画像

磁器と陶器を見分け方

⒈磁器には透光性があります。光にかざすことで若干透けて見えます。一方陶器は光を通しません。

⒉磁器には吸水性がなく、ごみやほこりを吸着させないため手入れが簡単です。一方陶器は水を吸い込む性質があり、日干しや消毒などを的確に行わないと汚れの原因となります。

⒊たたいた際の音が磁器の場合は凛とした金属質の音がします。一方陶器は鈍い音がします。

⒋磁器は純白色の済んだ色をしていますが、陶器の多くは淡い色をしています。

⒌陶器は柔らかく、気孔が多くざらついています。一方磁器は気孔が少なく緻密にできています。

陶器と磁器の歴史

陶器の歴史は非常に古く、土器がその創始となります。一方磁器の発明はそれに比べると最近で、中国を代表する文治王朝として有名な北宋の時代とされ、おおよそ西暦1000年ころの話とされています。

日本の焼き物で有名な磁器について

伊万里港から出荷された有田焼のことを伊万里焼と言います。江戸~明治期を通じ、欧州の貴族向けに輸出されました。それらは日本の磁器の代表です。また、マイセンなどの開窯などにも多大な影響を与えています。一方で陶器はたぬきの置物で有名な信楽焼や萩焼、備前など素朴な作風が多いです。以下の章では日本を代表する陶器と磁器について紹介いたします。

柿右衛門窯の磁器の造詣方法

日本には有名な陶磁器がたくさんあります。日常生活で使用したり贈り物にしたりととても重宝で、海外でも日本文化を代表するものとして古くから知られています。国内には多くの産地が点在しており伝統工芸品に指定されているものもあります。よく陶磁器という言葉を耳にしますがこれは土を練り固めて焼いたものの総称です。石器や陶器、磁器などに分類されますが、陶器や磁器をさして陶磁器というのが一般的です。それぞれの特徴ですが、陶器は陶土とよばれる粘土を原材料として珪石や長石を混ぜこんで作ります。土の質感を残した素朴な風合いが特徴で叩くと鈍い音がします。磁器は原材料は珪石や長石で、細かく砕いて粘土に混ぜて使用します。陶器に比べると硬くて光を通し、表面が艶ややかで叩くと高い音がするのが特徴です。磁器は産地により種類がたくさんありますが、よく知られているのが有田焼や伊万里焼、九谷焼です。

なかでも有田焼は日本で始めて登場した磁器といわれており主に佐賀県で生産されています。朝鮮から渡ってきた陶工が日本で陶石を発見し磁器を作ったことが始まりで、現在でも日常使いの磁器がたくさん生産されています。初期の有田焼は白磁に青の模様を施したものでしたが、時代と共に赤や金細工が施された豪華絢爛な作品が登場しその多くが海外の愛好家達の手に渡りました。有田焼と同じ佐賀県で作られる磁器に伊万里焼がありますが、これは有田焼を海外へ輸出する際に伊万里港から出荷されたことから名付けられたものです。

つまり有田焼と伊万里焼は同じものですが、海外では伊万里焼というと赤を主調とした柿右衛門焼きや金襴手の豪華絢爛な磁器をイメージするようでブランド価値があるようです。九谷焼は石川県で主に作られる磁器のことです。有田焼を学んだ人物が窯を開いたとされており緑や黄、赤や紫、紺青の絵具で描かれた華やかな絵付けと豪快な構図、繊細な描写が特徴です。加賀百万石といわれた時代を背景に生まれた焼き物ですが、半世紀ほど窯が閉じられた歴史があり、復興したものを再興九谷、以前のものは古九谷といわれています。

日本の焼き物で有名な陶器について

日本六古窯と言われる日本の有名な陶器には、信楽焼、備前焼、瀬戸焼と呼ばれるものがあります。 信楽焼とは、滋賀県甲賀市信楽町を中心に生産されている陶器です。粘り気のある良質な土が特徴で、小さなものから巨大なものまで幅広く作られてきました。なかでもたぬきの置物が有名です。信楽焼は粗めの土質を用いて耐火性が高く、焼成する工程によってピンクやほのかな赤色に発色し、赤褐色系統の緋色が生まれます。信楽の白みある土に映える緋色は窯あじと呼ばれるものです。温度や焚き方によって微妙に変化する窯あじによって、信楽ならではの温かい発色が付きます。その表面に焦げや釉薬をつけるため、柔らかい表情の焼き物になります。茶陶器においては、信楽焼の焦げ部分のさびた趣きが珍重されています。

備前焼とは、岡山県備前市で作られる陶器です。良質の陶土で一点ずつ成形し乾燥させたのち、絵付けもせず釉薬も一切使用せずに、1200〜1300度の高温で焼成します。土の性質や、窯への詰め方や窯の温度の変化、焼成時の灰や炭などによって生み出される備前焼は一つとして同じ色、同じ模様にはなりません。備前焼は、高温で約2週間焼き締めるため「投げても割れない」と言われるほど堅く、すり鉢や、大きなカメ、壷が多く作られていました。また保温力が高く熱しにくく冷めにくいため、飲み物の適温を維持したままゆっくりと味わえます。また、表面に微細な凹凸があり発砲能力が高いことから、ビールの泡をきめ細かくし泡を長く維持できることから香りを逃がさず楽しめるとも言われています。

瀬戸焼とは、愛知県瀬戸市で作られた陶器を言います。瀬戸焼は日本で最も古くから釉薬を用いて陶器を完成された最古の焼き物として知られています。中国の青磁や白磁を彷彿とさせる、白く美しい素地が特徴です。陶土採掘場から採集される木節粘土と蛙目粘土は、耐火性が高く可塑性に富み、粘土中には鉄分がほぼ含まれないことから、白いやきものをつくり出すことが可能です。日本で陶器一般を指すせとものという言葉は、長い歴史のなかで焼き物づくりを牽引してきた瀬戸焼からきています。

まとめ

陶器と磁器の違い、見分け方のコツについて執筆させていただきました。陶磁器と総称される陶器と磁器ではありますが、その内実は大きく異なります。是非当記事を焼き物を知る上での入り口にご利用いただければと存じます。

ご高覧いただきありがとうございました。

「陶磁器」―陶器と磁器の違い―
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