知ってるようで知らない!?陶器と磁器の違いについて

焼き物で出来た建物 有田焼のあんなことやこんなこと

焼き物、陶器、陶磁器。どれも聞いたことのある言葉だと思います。ただし、その中身や区分について事細かく応えられる人はなかなかいないのではないでしょうか。今回の記事では陶器と磁器の違いについて迫っていきます。

陶器と磁器の原材料の違い

陶磁器というものは陶器と磁器の総称であり、大きく分けると陶器と磁器に二分することができます。では一体どのような差があるのでしょうか?

まず、原材料において陶器と磁器が大きく違う点があります。それは原料の粘土です。陶器はカオリン(カオリナイトを主成分とする陶土)を低温(800度から1250度)で焼成するのに対し、磁器は長石が主成分の磁土を高温で焼き上げることが特徴です。

天草陶石

熊本県天草郡下島西海岸一帯の地域で産出される、釉および素地のどちらにも使用される陶磁器原料になる陶石です。製品は、強く頑丈で濁りがなく美しく仕上がるのが特徴です。
有田の泉山陶石と熊本の天草陶石については、他の原料との配合をせずこの石だけで磁器が作れるという、世界的にも他に類を見ない、珍しい磁石です。良質な原料のため現在も国内のみならず海外にも搬出されています。国内では主に有田焼、波佐見焼、清水焼等の陶磁器の原料と高圧送電用のガイシに使用されています。有田焼はもともと有田町の泉山陶石を原料として作られていましたが、大正時代以降は天草陶石を主に使用しています。


https://aritayaki.jp/zikipedia/amakusatoseki.html

陶器と磁器の歴史

陶器の歴史は非常に古く、土器がその創始となります。一方磁器の発明はそれに比べると最近で、中国を代表する文治王朝として有名な北宋の時代とされ、おおよそ西暦1000年ころの話とされています。

焼成する温度の違い

磁器を焼成する温度は焼き物の中で最も高温であり、おおよそ1200度から1400度で焼成。陶器は800~1250度で焼成します。陶器は主成分が粘土であり、磁器の主成分は陶石とされる石の粉末であり、耐火性が大きく異なることが原因です。

飛龍窯の画像

有名な磁器や陶器について

伊万里港から出荷された有田焼のことを伊万里焼と言います。江戸~明治期を通じ、欧州の貴族向けに輸出されました。それらは日本の磁器の代表です。また、マイセンなどの開窯などにも多大な影響を与えています。一方で陶器はたぬきの置物で有名な信楽焼や萩焼、備前など素朴な作風が多いです。

柿右衛門窯の磁器の造詣方法

磁器と陶器を見分け方

⒈磁器には透光性があります。光にかざすことで若干透けて見えます。一方陶器は光を通しません。

⒉磁器には吸水性がなく、ごみやほこりを吸着させないため手入れが簡単です。一方陶器は水を吸い込む性質があり、日干しや消毒などを的確に行わないと汚れの原因となります。

⒊たたいた際の音が磁器の場合は凛とした金属質の音がします。一方陶器は鈍い音がします。

⒋磁器は純白色の済んだ色をしていますが、陶器の多くは淡い色をしています。

⒌陶器は柔らかく、気孔が多くざらついています。一方磁器は気孔が少なく緻密にできています。

まとめ

陶器と磁器の違い、見分け方のコツについて執筆させていただきました。陶磁器と総称される陶器と磁器ではありますが、その内実は大きく異なります。是非当記事を焼き物を知る上での入り口にご利用いただければと存じます。

ご高覧いただきありがとうございました。