大島紬の値段相場｜偽物の見分け方は？売れないのは証紙なし？

泥染めで有名な大島紬は世界三大織物にも数えられる貴重な織物ですが、最近では着物を着る人も機会も少なくなり、買取に出すか検討している人もいるのではないでしょうか。

しかし、大島紬の買取値段はピンキリで本当に手放していいかも迷ってしまいますよね。

そこで今回は、大島紬の値段相場や偽物の見分け方などについてご紹介します。

色・柄、アンティーク品など種類別の相場や証紙についても詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

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大島紬の値段｜中古着物の買取相場一覧

着物の買取では、商品の保存状態や劣化の具合などによって価格は大きく変動します。

今回ご紹介している値段の相場を参考にした上で、お持ちの大島紬の買取値段は買取店で正確に鑑定してもらいましょう。

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買取値段がピンキリなのはなぜ？

大島紬の買取値段がピンキリなのは、着物によって織り方や染め方に違いがあるためです。

大島紬には2種類あり、発祥の地である奄美大島でつくられたものが『本場大島紬』、それ以外の地で生産されたものを『大島紬』と呼びます。

本場大島紬であり、かつ保存状態の良いものであれば数十万円がつくものも。

しかし、大島紬でも機械織りでつくられていたり化学染料が使用されていたりする場合は、数百円～数千円程度となってしまうこともあります。

このように、商品によって織り方や染色にかかっている手間暇の差がでてくるため、大島紬の買取値段はピンキリとなっています。

大島紬の色の種類別｜値段の違い

大島紬の色合いは染め方や染料の違いによってさまざまですが、その種類によって買取値段に違いがあるのか気になりますよね。

そこでここでは、大島紬で代表的な以下の4種類の色別で買取値段の相場をご紹介していきます。

それぞれの織物の特徴も一緒に解説していきます。

泥染め・泥大島

大島紬といえば一番に思い浮かべる方も多い、泥染め特有の艶がある黒色が特徴の泥大島。

泥大島の買取値段の相場は、30,000円～35,000円程度となっていました。

工程数が多く、手間がかけられている泥大島の買取値段は、大島紬の中でも特に高値での買取になる傾向があります。

白大島

白大島紬の買取値段の相場は、約15,000円。

白大島とは、白糸に絣模様を入れたり、先染めした絹糸を柄締めして白地に模様を織り出した織物のことです。

また、白大島には以下の2種類があります。

最初にご紹介した白大島の参考価格は、白泥染めの商品買取価格です。

また、大島紬は工程数が多く手間がかかっているほうが高値になる傾向があるため、無染色の白糸を使用したものよりも白泥染めの織物のほうが買取値段は高くなる可能性があります。

藍大島

藍大島の買取値段の相場は、某着物買取店で約10,000円となっていました。

藍大島とは、藍液で染めた糸を地糸とし水色の絣糸でコントラストのある模様を入れた織物のことです。

藍大島の中でも、泥染めした黒い糸を地糸とし、藍で染め上げられた絣糸を使用して絣模様を入れた織物を泥藍大島といいます。

上記の参考価格がついていた商品は状態がそこまで良いものではなかったため、保存状態がいいものであれば1万円以上も期待できるでしょう。

色大島

色大島の買取値段の相場は、数千円程度。

色大島は地糸や絣糸が化学染料で染められているため、天然染料を用いて工程数を多くかけてつくられたものより少し買取価格が下がっている可能性があります。

しかし、天然染料だけで染め上げた泥大島や藍大島より色落ちしにくいという点や、カラフルで鮮やかな色彩は色大島だけがもつ魅力的なポイントです。

大島紬の柄の種類別｜価値の違い

大島紬には色だけでなく柄にも種類があります。

大島紬の模様は、一色に染められた「地糸」に先染めした「絣糸」を使って織り出すため、他の織物に比べても非常に繊細なのが特徴です。

そこでここでは、以下の2種類の柄別に大島紬の価値の違いをご紹介します。

ここでは柄に焦点を当てて値段の相場をご紹介していきますが、大島紬本体の染色方法や織り方によって買取値段は大きく変動する可能性もあります。

龍郷柄

龍郷柄は、奄美大島に自生しているソテツをモチーフとしてデザインされた柄で、大島紬を代表する伝統的な模様の一つです。

そんな龍郷柄の買取値段の相場は、約10,000円。

一柄の数え方の単位は「玉」と呼ばれ、この玉が一反の幅のうちにどれだけの数があるかで価値がかわります。

そのため、この玉数の多い少ないによっても買取相場は変動する可能性があります。

亀甲柄

亀甲柄とは亀の甲羅をあらわした六角形の連続模様のことで、男性用着物によく使用されている柄です。

そんな大島紬の亀甲柄の買取値段相場は、数千円程度。

一反の幅のうちにどれだけの数の亀甲柄が入れられているかによって「80亀甲」「100亀甲」など、模様の緻密さを表す単位としても使われており、数が大きくなるほど価値が上がります。

そのため亀甲柄も龍郷柄同様、柄の数によって買取相場が変動する可能性が高いです。

大島紬のおすすめ買取業者はこちらで紹介しています。

大島紬の値段｜アンティークの中古品

アンティークの中古品の買取値段相場は、数千円程度のようです。

鮮やかで華やかさのある色や、レトロ柄が特徴的なアンティーク着物。

泥染めの黒色や深い藍色などの落ち着いた色味のイメージがある大島紬ですが、繊細に表現された柄や絣糸の華やかな色味でレトロな雰囲気を作り出しているものもあります。

しかし華やかな色合いには化学染料を使用したものや後染めで染めたものもあり、その場合は買取値段も下がってしまうでしょう。

大島紬の値段｜男性用

男性用の大島紬と一括りにしても、色や柄などその種類は多岐に渡るため買取値段の相場は一概にはいえません。

しかし着物は洋服と違って仕立て直しができるので、サイズの小さなものより大きなもののほうが高額で買い取りしてもらえる傾向にあります。

そのため、丈も幅も比較的大きめである男性用の大島紬は、女性用より高額での買取が期待できるでしょう。

大島紬の最高級品の値段｜100万以上も？

織り方、染色方法、色・柄など種類さまざまな大島紬ですが、最高級品であれば数十万円～100万円程度の買取値段になる可能性も。

ここまでの高額買取になる場合、天然染料が使用されており手織りであること、また証紙があり状態が良いというのは基本条件となるでしょう。

そしてそこにプラスして、著名な作家が手掛けた作品ということであれば数十万円～100万円ほどの買取額になることもあるようです。

大島紬の反物の買取相場

大島紬を持っている方の中には、着物の状態ではなく反物で保管されている方もいるかと思います。

もちろん反物も買取してもらうことは可能ですが、反物だから着物よりも高い値段がつくということはないようです。

しかし、反物であればサイズ関係なく仕立てることができるため、丈が短い女性用の着物よりは買取価格が高くなります。

大島紬でも売れない原因

高額買取も期待できるほど中古市場で需要のある大島紬。

そんな大島紬でも売れない場合、この2点が原因となっている可能性があります。

まず1点目は、そもそも織り方や素材などが大島紬とは異なる偽物である場合。

大島紬は絹100％でできており、織り方はタテ糸とヨコ糸が交互に織られる平織りです。

このような特徴が当てはまっていない場合は、大島紬ではない偽物の可能性が高く売れない原因になっているかもしれません。

2点目は、価値が低い大島紬である場合。

本場大島紬は天然染料を使い手織りで織るのが基本ですが、最近では機械織りや化学染料を使った後染めの大島紬も存在します。

大島紬は手間暇かけてつくられた商品ほど高く売れる傾向にあるため、化学染料や機械織りでできたものは価値が低く売れにくくなります。

以上の2点がチェックできたら、できるだけ早く売りに出しましょう。

大島紬の原料である絹は、摩擦や水、日光に弱い非常にデリケートな素材です。

そのため、ケアをせず保管し続けると劣化していく可能性が高くなってしまいます。

高額買取のためには”状態の良さ”は基本条件となってくるため、売りに出すことを決断した場合はできる限り早く売るのがおすすめです。

大島紬の見分け方｜偽物の着物の特徴は？

本場大島紬の着物であるかどうかの見分け方には、主に以下の3つがあります。

1つ目の見分け方は、証紙の有無です。

証紙とは、その大島紬がどこでどのような手法によってつくられたのかを証明するもの。

証紙があることで本場大島紬であることが証明され、また誰が見てもそれが本物であるということを判断することができます。

2つ目の見分け方は、織り方。

大島紬には、機械を使用して織られる機械織りが採用されていることがありますが、本場大島紬は必ず手織りで織られています。

手織りで丁寧に織られている本場大島紬は、機械織りと比べてより繊細な絣模様になっているのが特徴的です。

本場大島紬は「2度織られる」と言われています。一度織って柄に合わせて糸を染め、その後大島紬をつくっていく2度目の織る工程に入るのです。

最後3つ目は、染料に何が使用されているかという点。

本場大島紬は、種類によっては一部規定の範囲内で化学染料が使用されている場合もありますが、ほとんどが天然染料のみで染められています。

例えば大島紬の中で一番有名な泥大島も、テーチ木という木を煮出してできた染料で染め、その後泥田につけて泥染めをおこう天然染料染めです。

証紙なしは偽物なの？

証紙なしでも売ることは可能ですし、証紙がなければ全て偽物として扱われるということはありません。

しかし、生地を見たり触ったりするだけでは確実に本物かどうかを判断するのは難しくなります。

また、大島紬は染料や手法の違いによって値段も大きく変わってくるため、本場大島紬であることを証明できる証紙があるほうが高値での買取が期待できるでしょう。

証紙は買取価格を上げるうえでの重要ポイントですが、まれに証紙自体にも偽物があるため注意が必要です。

本場大島紬を証明する本物の証紙であれば、必ず以下のいずれかの印が押されます。

これら3つ以外の印が貼られたものは、偽物の可能性が高いので注意しましょう。

マルキの見分け方とは？

大島紬のマルキとは、経緯絣をつくるときに使用される絣糸の合計本数のことです。

マルキには「５マルキ」「７マルキ」「９マルキ」「12マルキ」があり、数が大きくなるにつれて織が細かく繊細に。

織が細かくなるほど手間がかかり繊細に織られた生地ということになるため、買取価格は上がります。

大島紬の買取なら？買取業者３選

大島紬の買取専門店のおすすめ業者3選をご紹介します。

買取実績や口コミもまとめているので、ぜひ参考にして下さいね。

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まとめ

今回は、大島紬の値段相場を中心に種類別の特徴や偽物の見分け方についてご紹介しました。

今記事でもご紹介したように、大島紬を高く売るためにはできるだけ早く売ることも大切です。

大島紬を売るか迷っているという方は、ぜひこの記事を参考にして検討してくださいね。