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英国王室御用達 イギリスの名窯ウェッジウッドってどんなメーカー?

記事: 英国王室御用達 イギリスの名窯ウェッジウッドってどんなメーカー?

英国王室御用達 イギリスの名窯ウェッジウッドってどんなメーカー?

 イギリスで歴史的に有名な食器のメーカーに、日本でも愛用されている人の多いウェッジウッドがあります。このウェッジウッドというメーカーは1759年にイギリスに設立されたメーカーで、主に高級食器の製造と販売をしていますが、この創設者のジョサイアは当時は王侯貴族のものしか手にすることの出来なかった磁器を、一般の市民階級にも量産して販売するということに着目した時代のパイオニア的存在です。

発明企業として

ウェッジウッドのプレート

 食器のみの製造だけでなく、窯の中の高温を測るパイロメーターという高温の測定計をも発明して、王立協会会員の選ばれた科学者でもあります。このジョサイアは陶器職人の家に生まれたのですが、小さい時に父が亡くなり兄のもとで陶芸を学び始めます。しかし11歳の頃に天然痘にかかってしまい右足が不自由になってしまい、その頃から陶器の調査や研究に没頭し始めて、28歳の時にウェッジウッド社を創立させます。

王室御用達

その後、英国の王妃から王室御用達の陶工として認められて、エナメル加工したクリーム色の陶器をクィーンズウェアという女王の陶器と命名することの許可がでます。このように王室に認められたことによって、ウェッジウッドの名前はイギリスだけではなく各国の王族や貴族にも知られることとなり、注文が増えていきます。

ウェッジウッドのジオ

ブラックバサルト

ブラックバサルト

 次に取りかかったのは黒色の陶器でブラックバサルトという黒色の玄武岩という名前の陶器を開発します。それからカメオを装飾されたデザインのジャスパーウェアは、240年以上経った今でも、伝統が受け継がれていて生産されているモデルです。

 

 

ボーンチャイナ

 そして代表的なボーンチャイナというものを完成させるのですが、このボーンチャイナは創設者のジョサイアの跡を継いだ次男であるジョサイア二世が完成させました。この陶器の特徴は製法にあって、牛の骨灰を陶土に混ぜることによって、他の陶土よりも強度を強くして、乳白色の柔らかい下地に、美しい絵や細かい模様などを刷り込んで、より美しい芸術的な陶器を完成させました。

ウェッジウッドのボーンチャイナ

高級路線のメーカーとして

 このようにウェッジウッド社では、様々な工夫をして開発してきた技術によって、他のメーカーとの差別化に成功し、より高級食器メーカーとしての地位を確立しました。この発展には、当時のイギリスの産業革命の時と時期的にも同じだった為、新技術をいろいろ導入していき製造して運搬などのコストも下げて、安価な商品を大量生産した事が関係していると言われていました。しかし近年になってから同業者よりも当時高い価格で、製造販売していたという事が明らかにされてきて、デザインやイメージによる差別化が成功へと導いたという事が実証されています。陶磁器そのものが優れていたことは当然ですが、それ以上に成功してきた要因の一つに、デザイン性というものがあり、この高級品のデザインを考えるための参考資料にも比較的大きな予算がかけられていた事から、会社として全体での品質向上に力を注いでいた事が、成功へとつながったのではないかと伺えます。